25周年お祝いコメント from ゆーきゃん

西院のツタヤでCD販売員をしていた時代、先輩に「 四六時中音楽のことを考え続けるやつだけが偉いんや」という助言をもらった。
 音楽活動がうまくいかず、京都を離れ、富山に帰って就職しようと考えた時、バンヒロシさんは「大丈夫大丈夫、歌ってないときにこそ、いちばん歌ってるんやで」と励ましてくださった。  それら二つのことばが指し示す「音楽」のありかたについて、いま一番近くにいるのがCHAINSなのではないかと思う。  生きるということが音楽に変わるのは確か。でも日常生活は雑事にまみれ、感受性を削いだり、耳を腐らせたりする要素にも満ちている。いい音楽を奏でるためには、ます「いい音楽とは何か」を手づかみする必要があるのだろう。CHAINSはそいつを、あまりに無造作に、しかも驚くほど正確に、淀みの中から拾い上げてしまう。つかみ出されたエッセンスはみずみずしく繊細で、それでいてときに野蛮に波打っていて、とても「名人芸」と片付けることなんてできやしない。音楽は、いつも生きることの最先端にあるのだ。  学生時代から憧れ続けていた不世出のバンドがいまもずっと「先」を走り続けていることに誇りを覚える。彼らが音楽を奏でつづける世界に生きていられてよかった。
- ゆーきゃん

日本一声の小さい吟遊詩人はこれまでもずっとCHAINSの事を世に伝えてくれる最大のスピーカーでした。ゆーきゃん!有難う御座います。

#chains25th